「ゼロからトースターを作ってみた結果」トーマス・トウェイツ著 読んだ感想書きます。

どうもマサキングです。
今回はトイレで読む書籍シリーズとして置いていたトーマス・トウェイツが書いた「ゼロからトースターを作ってみた結果」を読み終えた感想です。
この本に出会う前に実は同じ作者の「人間をお休みしてヤギになってみた結果」を読んであまりの面白さにハマった。
その本の感想は後日また書きたいと思ってます。
そこで他にもトーマス・トウェイツの出した本が無いか少し調べてみるとどうやらヤギの前にトースターをイチから作ったらしいことが判明に!
早速購入しトイレ読書の一員に任命した。
ゼロからトースター作る事をナメてた自分がいるのは否めない。
というのもトーマスが挑もうとしている“ゼロ”の壁が僕の想像よりもずっとずっと高かった。
表紙の表面がズルリと溶け落ちている一見不気味なトースターの写真は本当に申し訳ないけどそんなに手間がかかっているように見えないし。
それどころか小学校の低学年が図工の時間に紙粘土で遊び半分に作ったような完成度に見える(トーマス・トウェイツさん本当にごめんなさい!)
でも一度ページをめくるとそこにはかなり本気でゼロからトースターを作ろうと奮闘する作者の姿が!!
まずいきなりびっくりなのが鉄を作るということでわざわざ鉱山まで自ら出向き(観光スポットになっちゃってるけど)鉱石を見事ゲット(人に貰ったけど)
してそこから鉄を作り出す。
思わずどうせホームセンターなんかで大まかな原材料やパーツは買うんだと決めてかかってた僕の予想はあっさり裏切られた。
そしてそっからプラスチックもでも自分で製造しようとする。
鉄はまだしもプラスチックを1から作るにあたって本当にいろいろな種類や工程がある事を知った。
プラスチックや鉄ってもう自分が生まれて物心ついたときからさも当たり前のように身の回りに沢山あって(というか埋め尽くされていて)今更なにも感じなくなってる。
産業革命ってよくほんに出てくるフレーズでそれが起こる前と起こった後でどう変わったかの比較がよく行われるけどその理由は今の当たり前が全然当たり前じゃなくて、人間が一人で出来る範囲を軽くぶっ飛び超えているのが今の時代だよと教えようとしてるのかななんてこの本を読んで感じた。
現に作者は本当に苦労しながらあの手この手で材料を作っていく。
中にはそれはあかんやろうという方法もあるけど・・笑
その大変さ、複雑さを知ると自ずと自分の周りの世界の見方も変わってくる。
例えば何気ないスタンドライト一つにしたって(勿論家のトースターにしろ)
作ろうと思ったらとてつもなく大変だし一人では満足のいくものは作れないと思う。
スタンドライト一つですらそうなのに外には空高くそびえたつ高層ビルなんかが普通にある。
車だってバンバン走ってる。
それを当たり前ではなくて利用されてる原材料の製造法まで突き詰めて考えるとほんと凄すぎでしょ、現代!!ってなって感動すら感じる。
そして終盤には自らがやってみたからこそ感じる環境への影響の問題や現在の社会を構築してる資本主義の仕組みについても疑問が投げかけられていてトースターを作って終わりではなくそこでの気づきをどうみんなで共有できるかを考えている。
文章は軽快で時にはユーモアもあるけど実は割と深めな事も書かれている作品。
ちょっと世の中の見方が変わる良書です。
興味のある方は是非読んでみてね(^^)
今回はここまでです。
ありがとうございました!!