書籍・父が娘に語る経済の話。ヤニス・バルファキス=著

どうもマサキングです。
今回は『父が娘に語る経済の話。ヤニス・バルファキス=著』の読書感想を書きたいと思います。
僕は今まで経済に対してほとんど関心を持っていなかったです。
そこで新聞を購読してみたり経済にまつわる分かりやすそうな本とかも
何冊か購入して読んでみたりもしました。
でもやはり基本的な知識や考え方を知らないと専門用語も多く出てくる分野だし
うやむやなまま今まで来ていたと思います。
そこで今回もうタイトルからしてもの凄く分かりやすいこの本を購入しました。
この記事のタイトルには書いていませんが本のサブタイトルも魅力的で
「美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい」と書いてあります。
もうこんだけ書かれてて読んで訳が分からなかったら相当僕はヤバい事になります...
初めに結論から言うとめっちゃ分かりやすい!
経済をその始まりから専門用語を一切使わずに分かりやすく順を追ってひも解いていきます。
今の世界の状態は一旦横に置いて本書では資本主義とか資本という言葉さえも
凝り固まった今の世界の常識にとらわれて考えてしまわないように言葉を変えて
使われています。
なので著者の狙い道理ではあるけど先入観なしでこの本の優しい語り口調の文章の世界に入っていけるんです。
サブタイトルの壮大の意味も目次を見ただけで分かりました。
現代の格差の話から地球にとって人間はウイルスなのか?という問いかけまで
ホント幅広い世界観が読んでいて楽しかった。
有名小説や演劇それにSF映画なんかもよく例えに用いられておもしろいし
何よりSF映画の趣味が自分とほとんど同じな事に妙な親近感を感じた(笑)
分かったつもりでいた事や常識と思っていた事がこの本を読んでかなり認識が
変わりました。
特に印象に残ったのはオーストラリアの先住民のアボリジニの話ですね。
経済の基本になる要素は「余剰」である。これ結構衝だったんですけど!
それまで狩猟民族として気ままに暮らしていた人々が農耕を開始し
「農業革命」が起きた。
文字が生まれたのも多く取れた作物の余剰を共同の大きな倉庫で管理するために
生み出された。
他にも余剰があるからこそ国やそれを守る軍隊が出来てお金も生まれた。
でも生み出されたのはいいものばかりではなくて疫病やそれこそ貧富の差なんかも同時に誕生してる。
後、腰痛とかも。
それが今の経済の大元を作っているって事が分かっただけで今の世界を見る視点が変わりました。
歴史を学ぶことは人間を学ぶこと。
少し話を戻しますがアボリジニが滅ぼされたのは余剰を作らなくても充分に豊かな生活が出来たために争いの為の武器や軍隊を作る必要が無かったから。
その代わりに彼らは自然とうまく共存し音楽や芸術の文化を発達させたんだそうです。
これって本来の人間のあるべきすがたですよね?
そんなアボリジニが余剰に取りつかれて欲望に際限がない人種にかなうわけがないんです。
人類の歴史ってそんな風に自然と調和して生きている先住民を片っ端から滅ぼしていってる何とも言えない残酷な面が大部分を占めているような気がします。
そして現代はある程度淘汰は進みましたが、資本主義の力が大きくなりすぎて
なんにでも価値を付け資本に変えてしまう傾向にあって今や自然すら商品化し始めてる時代になってる。
そこに資本主義的な考え方が入る時点で一部の権力者によるお金儲けにつながるだけで地球の環境破壊の問題はきっと改善はしない。
お金のない労働者階級はずっと搾取され続けるんだろうな。
そこでそんあ状態を救える唯一の方法をこの本の著者であるヤニス・バルファキスは民主主義にあると断言してる。
次の僕の宿題は民主主義について意識を得る事に決めました。
これからはこの本で得た経済の基礎的な部分を日々の生活の中にどう生かすか考えながら生活したいです。
借金が出来るようになったからこそ急激に世界が成長したこと。
でも信用を担保にお金の先取りを続けたり希望だけで大勢の人々が未来の希望に投資した場合、少し歯車が狂いだすと大変な事になるという事。
不思議と新聞を読んでいても少し深く考える事が出来るようになった気がします。
毎日を何となく流さずにもっと世界全体の経済の情報に意識を向けながら感じた事はSNSとかでアウトプットできるくらいまで自分を成長させていきます!!
次に読む予定の本は『サピエンス全史』『銃・病原菌・鉄』
とこの二冊は重すぎるので息抜きに『ゼロからトースターを作ってみた結果』も購入しております。
トーマス・トウェイツほんまに面白い!!
では以上になります。ありがとうございました!